この日記のタイトルはユーザー名と同じものにしていたが、今日から「これといった出来事」に決めた。昔から、自分がエッセイ集を出すとしたらタイトルはこれだな、と妄想していたやつ。昨日アイコンも変えており、心機一転となった。
『ファミコン探偵倶楽部 笑み男』を遊んでいる。体感ではまだ半分進んだかどうか、というところ。怖い。面白い。怖めのイベントシーンでは、手で顔を隠し、指の隙間から画面を覗きつつ進めている。ネタバレを避けて語るのが難しいので、クリア後の感想は日記と分けて書くと思う。
9,980円で任天堂ソフトを2本ダウンロードできる「ニンテンドーカタログチケット」を使って購入した。もう1本は『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』にした。ダウンロードは済んでおり、発売日になったらすぐに遊べる。0時からやりたいが、そういう日に限って寝ちゃったりするんだよな。ティアキンの時はそうだった。
結局きょうも昼前に起きてしまった。もう夜中に寝られない人間になってしまったのだろうか。13時過ぎにスギ薬局へ行き、お茶やお菓子、牛乳、おにぎりなんかを買って帰った。
帰宅し、さっそく昼食におにぎりを食べる。明太子のやつ。開封時、やたらと海苔がやぶれた。パッケージのつくりが悪いのか、私の腕が悪いのか。
カープが久々に勝った! 嬉しい。実を言うと途中から見ておらず、笑み男に集中していた。ふとスポナビを見ると勝利直前で、1球速報を見ていたらちょうど勝った。栗林投手が久々のセーブを巨人戦で記録できたのは、前回の逆転負けの重さを考えるとたいへん喜ばしいことだ。明日はちゃんと見よう。
きょうはトピックが無いので、かつて読んだ本の感想でも書いておくか。下薗りさ・木田綾子 編著『カフカふかふか とっておきの名場面集』(白水社)。Blueskyでの私のポストによると、読んだのは6月13日らしい。大学の昼休みに生協で買い、そのまま午後の授業中にこっそり読んだ。
カフカ作品から短いフレーズ(ほとんどが一文)を引用し、それぞれについて「カフカ研究会」のメンバーが紹介してくれる本。作品ごとではなく、「冒頭の一文」「物語の設定」など、引用文のおおまかなジャンルごとに並べられている。
50個近くの場面が紹介されており、ひとつひとつが短いし、文体も固くないので気軽に読み進められた。書名からも分かる言葉選びの柔らかさに加え、ですます調なのも良いところだと思う。こういう解説系の本では、間口を広げるに越したことは無い。
面白い表現などを取り上げ、作品自体の中身を深掘りしているものもあれば、作品が書かれた当時の時代背景や、カフカ自身の身の上に着目した解説もある。単なる作品紹介には終始しておらず、さすがカフカ研究会といった感じだった。初めて知った組織だけど。
巻末にはカフカ作品の一覧もついており、ブックガイドとしても優秀。実際これを元にして文庫本を買った。私、実はカフカ作品を読んだことがないのだ。こういう外堀りの本が好きで、そこから本編に入っていく傾向が私にはある。3か月経ったが、まだ本編を読めていない。読みたいとは思っているのよ。
せっかくなので、好きな引用を引用して終わる。孫引きの極み。
生きることを望むなら、わたしは出口を見つけなければならない。でもその出口には、逃げ出すことでは到達できないのだ。
本書99ページ。『あるアカデミーへの報告』という作品からの引用だそう。このセリフを言ったのは、しゃべるチンパンジーである。そんなすさまじい個性を捨て、「人間のコピー」として社会に溶け込むことで彼は生きてゆこうとしたようだ。フレーズ単体だと前向きに読めそうだけど、プロットからすると風刺的っぽい。重めの話題にもなるけど、読み深めていく楽しさも感じられる。
別の章でもこの作品は取り上げられており(解説文の執筆者は別だけど)、そこではカフカがユダヤ人であることと関連付けて作品の考察がなされている。というか「そう考察する向きもあるよ」ということが柔らかく紹介されている。それでいうと「"解釈"しなきゃ‥‥!」という切迫感が生まれにくいのも、この本のすごいところだと思う。
『あるアカデミーへの報告』、買っていた岩波文庫の『カフカ寓話集』(池内紀 編訳)に「ある学会報告」という題で収録されている! このあと寝る前に読もうかな。こういう動きが生まれるの、日記のいいところだね。